バチカン奇跡調査官『黒の学院』③~第2章の解説~
それでは、黒の学院の第二章の解説です。
前回と同じように、流れを確認しましょう。※ネタバレを多く含みます。
↓は修道院の写真です。
◇◇◇
第2章1
場所:セントロザリオ修道院
日付:クリスマス前夜
・セントロザリオ修道院の警備員であるジェームズが、生徒たちが秘密裏に儀式をしているのを発見する。→取り逃がす
・古めかしい納屋で『悪徳』《謎1》が行われているのを知りつつも、ジェームズは見てみぬふりをする。《謎2》
第2章2
場所:セントロザリオ修道院
日付:クリスマス前夜
・ジェームズは教会の祭壇で、床から50㎝ほど浮いている謎の物体を見る。《謎3》
・ジェームズの悲鳴に司祭が集まって来る。
・教会の祭壇には、マリオ・ロッテという生徒が、血塗れで倒れていた。
・司祭たちは、ジェームズの狂言ともいえる証言について、追求しなかった。
第2章3
場所:セントロザリオ修道院
日付:クリスマス前夜
・マリオ・ロッテが倒れていた傍に、血で書かれた十字架があった。《謎4》
・マリオ・ロッテにスティグマータ(信仰者に神から与えられる聖痕現象)が現われる。《謎5》
・ヨハネス司祭によって、十字架は消される。
・ジェームズはヨハネス司祭に呼び出され、見たものが何か話すように言われる。
・ジェームズはこの時に赤ワインを飲み、禁酒を破ったため、アル中が再発する。
第2章4
場所:セントロザリオ修道院
・セバスチャンという十五歳の少年が、セントロザリオ修道院に転入することになる。
・トーマス神父が登場し、挨拶する。
・セバスチャンが辺りを見て回っていると、納屋から生徒が飛び出してくる。中に入ろうとすると、殺すぞと脅される《謎6》
・飛び出してきた生徒は、副寮長のカルロス・ディエゴと分かる。
・アルベルトという生徒が、遠い血縁であると分かり、彼と行動を共にするよう誘われる。
・生徒たちがチームを組んで行動していることを知る。
・夜中に目を覚ますと、部屋の下で、黒いマスクをした生徒たちの影を見る。
◇◇◇
さて、流れと謎は整理できましたか?
バチカン奇跡調査官の面白さは、章ごとに沢山の謎が出てくることです。
こうして整理しなければ、正直かなり混乱してきますよね。
それではこの章の謎解きをしましょう。
◇◇◇
《謎1》
納屋の悪徳とは→クラウス神父がカルロスという生徒を、覚醒剤を使って夜這いしていたこと。
《謎2》
ジェームズが納屋での事を見てみぬフリをした理由→借金を抱えて職を転々としており、それを見たと言えば、職を失うリスクがあったから。
《謎3》
ジェームズが見たもの→トーマス・シメオンが、マリオ・ロッテの首を絞めていたところだった。前職の仕事中、事故を起こして脳を損傷したジェームズは、動くものが見えないという視覚障害を負っていた。よってトーマスが見えておらず、もがくマリオ・ロッテだけが見えていた。
《謎4》
十字架→十字架はルーン文字で書かれており、ヒトラーの我が闘争の一節だった。
《謎5》
マリオ・ロッテにスティグマータが出た理由→殺されかけたトラウマによる、PTSDの症状。
《謎6》
納屋から飛び出してきた生徒→納屋ではクラウス神父が、カルロスに対し姦淫していた。飛び出してきたのはカルロス、脅したのはクラウス神父。
◇◇◇
さて、2章まではスッキリしましたか?
それでは第3章にいきましょう。
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